介護というのは何も入居者だけが必要なわけではない。まだ配偶者がいるけど入居している人は当然配偶者が訪ねに来る事が多い。私のユニットには配偶者が来るパターンが多いので、ユニットに高齢者が増えても『あの人は○○さんの奥さん。』と覚えておかないと混乱する。
HVさんは重度パーキンソンの男性。彼の奥様は看護師。そしてこのホームの元看護師だったと言うべきか、職場の事は何でも知っている。毎日数回HVさんを訪ねる。きっとHVさんのためだけではなく、仕事そのものが好きだったのだろう。引退してもHVさんの"看護"は続けている。
HVさんは胃ろうなので1日4回経管栄養を必要とする。奥様は夕方の経管は自分で行っていて、おむつ交換もするわ、着替えもしてくれる。私達には助かっているが、こうして奥様の力を借りて頼り切っていると、彼女が来れなくなった時私達も大変だろうな、と思う。なにしろHVさんは大きくて重い。デン人には珍しく高齢者なのに『筋肉質』なタイプ。それにパーキンソンなので筋肉が硬直しているから彼の体を楽にさせての介護は結構大変だ。彼の場合『介護』より『看護』に近い。でも病気が病気なので私にはとても興味ある方で奥様とも仲良くなったので、違和感はない。
AAさんは認知症の男性。食事した後は部屋に戻り洋服のまま寝る。そして数時間後に出て来てまた席に座る。本人もなぜ席に座っているのか、自分で理解していない。昨日はぶらーっと出て来てまた席に座っている。20時頃はとても忙しいのでバタバタしている私達を眺めているので、『コーヒーでも入りますか?』と聞けば『いらない。』と言う。『おなかすいたの?』と聞けば『すいてない。』と答える。しかし何が希望なのか聞いても本人もわからないわけだ。だからほっとくしかない。
でも彼は夜に目薬があるので『目薬の時間だから部屋に戻って。』と頼むと付いて来た。私が『もう遅いから寝る?』と聞くと『はぁ?今何時?』と聞く。『もう21時だね。』と言うと返事なし。彼はベッドに座り私が目薬を差すと『何が起きたんだ?』と言う。『何が起きたって?何も起きてないよ。』と言うと『ちゃんと説明してくれ。だってだって…ほら、これ…。』と言う。
意味がわからない。(苦笑)
『もしかして混乱しているの?』と聞くと『違うよ。だってほら、これ…これ…。』と言う。私が彼の心を想像するとしたら多分夕方家族がたくさん来てて今一人ぼっちだから理解出来ていない、とか、食事かと思って席についたのに部屋に戻された、とか、なんかちょっと本人的に納得いっていないようだった。しかし彼は言葉足らずなのでコミュニケーションという部分がまったく出来ない入居者なのだ。
仲間に『AAさんね、こんな事言ってたよ。』と話したら『彼はねー、本当に何を言いたいのか理解するのが大変だよ。』と言っていた。やっぱりそうなんだ。私は彼に対して『言葉』を頼りにしてはいけないんだと思った。それならある意味何とかなるかもね、言葉より心を読む方が外国人の私にはわかりやすいから。でもAAさんはわからんなー。彼本人が自分で何を考えているのか理解していない時も多いので。
で、AAさんの奥様。訪ねて来たのは良いのだが、昨日は封筒にお金を入れて来た。『そうそう、これ払おうと思っていたのよ。家賃。』と言う!!!
家賃???????
私は目が点になってしまったが、ここは悟られないようにしなきゃ、と思った。だって他にも家族がいて多分AAさんの娘さんか息子さんか、数人がいたので彼らに対応が出来ない介護士と思われたらまずいとも思った。でもこの奥様に対して何て言えば???
『じゃ私から仲間に伝えておきますから、その件は後で。』
と濁しました。すると奥様は『あ、そう。わかったわ。』とあっさり。
その後仲間に話すと『AAさんの奥さん、かなりの認知症だよ。彼女こそホームに入居するべきだと思うけどね。』と言っていた。やっぱりね!だって現金払いで『家賃』ってホームではありえない話ですから!前もそんな事を言っていて何度も早番さんが説明していたのに結局わかっていないようだ。いや、お金の話で何度も介護士に話しかけてくる。お金の心配しているのも典型的な認知症のタイプ。
家族にも色々いる。協力してくれる人もいれば認知症の家族をホームに入居させているのにきちんと面倒を見ていないと文句いう人もいる。例えば本人が掃除を拒否して部屋に入れようとしないのに『母の部屋の掃除が出来ていない。』と言う人もいる。認知症を理解するって介護者より家族の方がよっぽど大変なんだろうなと思う。自分の父や母がそんな状態になったからって、はいそうですか、って簡単に受け入れられないだろうし。でも介護者として大変だな、と思う事は認知症なのに普通の生活をして本人はまったく今までと同じと思っているAAさんの奥様みたいなタイプ。入居者ではないし、本人は『入居者の家族』として介護者にあれこれ話すけど、結局それは認知症の入居者さんと会話をしているのとまったく同じ状態。
認知症はいくら勉強しても絶対にマニュアル通りにはいかないパターンが多いな、と現場で色んなタイプの認知症を見て感じます…。
HVさんは重度パーキンソンの男性。彼の奥様は看護師。そしてこのホームの元看護師だったと言うべきか、職場の事は何でも知っている。毎日数回HVさんを訪ねる。きっとHVさんのためだけではなく、仕事そのものが好きだったのだろう。引退してもHVさんの"看護"は続けている。
HVさんは胃ろうなので1日4回経管栄養を必要とする。奥様は夕方の経管は自分で行っていて、おむつ交換もするわ、着替えもしてくれる。私達には助かっているが、こうして奥様の力を借りて頼り切っていると、彼女が来れなくなった時私達も大変だろうな、と思う。なにしろHVさんは大きくて重い。デン人には珍しく高齢者なのに『筋肉質』なタイプ。それにパーキンソンなので筋肉が硬直しているから彼の体を楽にさせての介護は結構大変だ。彼の場合『介護』より『看護』に近い。でも病気が病気なので私にはとても興味ある方で奥様とも仲良くなったので、違和感はない。
AAさんは認知症の男性。食事した後は部屋に戻り洋服のまま寝る。そして数時間後に出て来てまた席に座る。本人もなぜ席に座っているのか、自分で理解していない。昨日はぶらーっと出て来てまた席に座っている。20時頃はとても忙しいのでバタバタしている私達を眺めているので、『コーヒーでも入りますか?』と聞けば『いらない。』と言う。『おなかすいたの?』と聞けば『すいてない。』と答える。しかし何が希望なのか聞いても本人もわからないわけだ。だからほっとくしかない。
でも彼は夜に目薬があるので『目薬の時間だから部屋に戻って。』と頼むと付いて来た。私が『もう遅いから寝る?』と聞くと『はぁ?今何時?』と聞く。『もう21時だね。』と言うと返事なし。彼はベッドに座り私が目薬を差すと『何が起きたんだ?』と言う。『何が起きたって?何も起きてないよ。』と言うと『ちゃんと説明してくれ。だってだって…ほら、これ…。』と言う。
意味がわからない。(苦笑)
『もしかして混乱しているの?』と聞くと『違うよ。だってほら、これ…これ…。』と言う。私が彼の心を想像するとしたら多分夕方家族がたくさん来てて今一人ぼっちだから理解出来ていない、とか、食事かと思って席についたのに部屋に戻された、とか、なんかちょっと本人的に納得いっていないようだった。しかし彼は言葉足らずなのでコミュニケーションという部分がまったく出来ない入居者なのだ。
仲間に『AAさんね、こんな事言ってたよ。』と話したら『彼はねー、本当に何を言いたいのか理解するのが大変だよ。』と言っていた。やっぱりそうなんだ。私は彼に対して『言葉』を頼りにしてはいけないんだと思った。それならある意味何とかなるかもね、言葉より心を読む方が外国人の私にはわかりやすいから。でもAAさんはわからんなー。彼本人が自分で何を考えているのか理解していない時も多いので。
で、AAさんの奥様。訪ねて来たのは良いのだが、昨日は封筒にお金を入れて来た。『そうそう、これ払おうと思っていたのよ。家賃。』と言う!!!
家賃???????
私は目が点になってしまったが、ここは悟られないようにしなきゃ、と思った。だって他にも家族がいて多分AAさんの娘さんか息子さんか、数人がいたので彼らに対応が出来ない介護士と思われたらまずいとも思った。でもこの奥様に対して何て言えば???
『じゃ私から仲間に伝えておきますから、その件は後で。』
と濁しました。すると奥様は『あ、そう。わかったわ。』とあっさり。
その後仲間に話すと『AAさんの奥さん、かなりの認知症だよ。彼女こそホームに入居するべきだと思うけどね。』と言っていた。やっぱりね!だって現金払いで『家賃』ってホームではありえない話ですから!前もそんな事を言っていて何度も早番さんが説明していたのに結局わかっていないようだ。いや、お金の話で何度も介護士に話しかけてくる。お金の心配しているのも典型的な認知症のタイプ。
家族にも色々いる。協力してくれる人もいれば認知症の家族をホームに入居させているのにきちんと面倒を見ていないと文句いう人もいる。例えば本人が掃除を拒否して部屋に入れようとしないのに『母の部屋の掃除が出来ていない。』と言う人もいる。認知症を理解するって介護者より家族の方がよっぽど大変なんだろうなと思う。自分の父や母がそんな状態になったからって、はいそうですか、って簡単に受け入れられないだろうし。でも介護者として大変だな、と思う事は認知症なのに普通の生活をして本人はまったく今までと同じと思っているAAさんの奥様みたいなタイプ。入居者ではないし、本人は『入居者の家族』として介護者にあれこれ話すけど、結局それは認知症の入居者さんと会話をしているのとまったく同じ状態。
認知症はいくら勉強しても絶対にマニュアル通りにはいかないパターンが多いな、と現場で色んなタイプの認知症を見て感じます…。
# by anthonbergdk | 2009-12-20 12:05 | 介護

